神戸の今、最大の産業プロジェクトは、「医療産業都市構想」である。私もこの構想を全力で応援したい。

平成10年に神戸医療産業都市構想懇談会が設置され、座長に井村裕夫さんが当時ご就任。

平成11年には先端医療センターと発生・再生科学総合研究センターの予算化が成され、平成15年には先端医療産業特区に認定された。

平成20年には先端医療開発特区つまりスーパー特区に提案が2件採択された。平成23年には関西イノベーション国際戦略総合特区の指定を受けている。

神戸医療産業都市の平成22年度末の経済効果は、平成23年6月に立ち上げた神戸医療産業都市戦略会議で検証し、

(1)大学113億円
(2)市内医療企業175億円
(3)PI内一般企業256億円
(4)中核機関241億円
(5)PI内医療企業257億円

(1)~(5)合算で1,042億円の経済効果が認められた。
医療産業都市が関西圏全体に与える経済効果は2,225億円に達する。

このような中、実は課題も多い。

開発や市場展開のスピード不足や、高性能・品質乍らコスト高であること、課題克服型のソリューション型ビジネスへの対応不足、中国・韓国の企業の台頭など。

このような中、産官学の強烈な協力体制の構築が不可避である。

具体的には、地域資源を活用した審査体制・治験環境の充実が急務である。

つまり、PMDA(医薬品・医療機器総合機構)本部に加えて、新たに出先機関をこの神戸医療産業都市に作るべきである。

このPMDA出張所を新たに作り、優先的相談・審査を可能にしてこそ、神戸医療産業都市が活きてくるのである。

高度医療の権限委譲やヒト幹細胞を用いた臨床研究の実施にかかる手続きの特例や、臨床開発にかかる病床既成の手続き簡素化や外国人等の臨床修練制度に関する権限移譲などが課題だ。

PMDA神戸出張所は、特区内での開発・改良される医薬品・医療機器等について、開発段階から優先的な相談対応、また自治体が設置する第三者審査機関による事前評価を前提に迅速な審査及び承認を行えばよい。

現状でも医療関連企業が218社(今年3月)も集積し、約4,600人の雇用を生んでいる。コンピューター「京」や大学、研究機関の立地も進み、益々の発展を推進すべきだ。

世界との競争が益々激しくなる中に合って、国家的プロジェクトとして、この神戸医療産業都市構想に選択と集中の効果を齎せる様に頑張りたい。