- 2011.12.01
- 政治・議会
税金の仕組みの矛盾・・・税率変更の時期について・・・
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今、民主党の野田総理が、虎視眈々と消費税を上げる時期を探っている。
東日本大震災の復興財源に、法人税、所得税を上げることに続いて。消費税の引き上げは、世論調査では、以前のように支持されにくいものではなくなってきているが、時期としていいのかどうか?今の不景気の時期に。
では、税金の引き上げ時期は、いつが良いのか。
ズバリ、それは「景気がいい時」である。しかし、これは、今までやった試しがない。政治の責任である。
何故か。これは、税金の仕組みの矛盾にある。国家の経済主体は、①政府、②家計、③企業 である。
税金を上げるとは、政府が必要とするお金を家計、企業から今までより「比率」として、高くすること。
この「比率」が曲者である。
政府は、景気のいい時、税金の比率、つまり税率を上げなくても、景気自身が良いために、今までの税率のままでも多くの税収がある。
一方、不景気の時は、この逆で、今までの税率では、税収は減る一方。税金で集めたお金を必要な行政に回す際に不足する。 国債の累積が1000兆円だ。
このように、政府は、景気が良い時は税率を上げる必要がなく、不景気の時に税収が減るために、税率を上げたいのだ。
しかし、である。
払う側の家計と企業の立場からは、これでは堪ったものではない。不景気だから、家系ではボーナス支給が減る、企業では売り上げが下がる。
このようなときに、政府の勝手で、税率を上げられたら死活問題だ。家計、企業の立場からは、「景気のいい時、収入がいいから支払い能力があり、今なら支払ってもいいよ」と考えやすくなる。
この時こそ、税率を上げるべきであるのに、税率を上げると、選挙に勝てなくなるからと、今までの歴代の政権はずっと、上げないで来た。時期判断が逆なのだ。
つまり、家計、企業の立場に立って、政府は税率を考えるべき。
政府の税収の観点から計算すると、逆になって、支払い側の家計、企業の首を余計締めることになる。
野田総理、今は、不景気。政府として耐え忍んで家計、企業の体力を回復させるべき時なのだ!
財務大臣から総理大臣になった経緯からして、そのような判断はできませんか?!
まさか、TPPも、海外の巨大資本が日本に入ってきて、国民皆保険制度や年金制度が崩れ、民間企業契約のみになって、喜ぶ省は、野田総理の出身省ですね。
その省の負担が無くなるわけですから。
国民の幸せを願って作られてきた制度。
守るために、取るべき政策が、全く逆になっていませんか? 野田総理!先にあげたように、①政府、②家計、③企業が国家の経済主体。
この国家の経済主体は3つに分かれていても、国家全体の合計額は同じ。どの部分が多く持っているか、その点が違うだけの話。つまり、②、③の家計と企業を苦しめると、影響を受けて①の政府もゆくゆく苦しむことになる。
善意の政治、これを国民は常に願っている。