活動報告 活動報告

活動報告

  • 2012.01.12
  • 関の考え方
  • ユーロの暴落

  • ユーロがまさかこのように100円を切るとは、以前、誰が思っただろう。
    共通の通貨を持つということの難しさを改めて感じ入った。

    他国の財政・経済の状態への共同責任を持つ代わりに、世界通貨市場でのシェアを上げて、ユーロの地位を勝ち得ようとの広大な思惑。

    ただ今回のように財政危機がユーロ加盟国のうちで一国でも起こると、負の連鎖が加盟国全体にまで影響する。難しいものだ。

    このような共通通貨は、そもそも論として、参加国が友好な関係を保持しなければならない。これも難しいことだ。国家間競争も同時に存在するから。

    特にフランスとドイツの関係は注目を要するところである。私には、今一つ、この両国、心底仲がいいとは思えない。

    地中海連合を作る際や、原子力発電利権についてなど、フランスがドイツをのけ者にして利益を独占しようと動いたことなど多々ある。

    フランスのサルコジ大統領はドイツのメルケル首相に対して、大胆な政策で競争を仕掛けることがあるが、この傾向は当面続くだろう。

    このような状況の中、ユーロ加盟国の財政破たん、不景気等が重なると、負の連鎖が加速して行き、今後、どのような展開になるのか予断を許さない。

    一方、円が非常に高いのは、日本の対外純資産が約180兆円を超えて存在するためで、世界一の債権国として、今、円が買われているためだ。

    しかしこの円高、輸出産業を直撃し、更には1000兆円を超える国債の残高と相まって、日本の国家の危機的状況は、ユーロに引けを取らない。

    このようなときこそ、政治の安定が望まれる。

    日本の状況は、これから積乱雲に突入する飛行機のようなもの。
    手慣れた熟練の操縦士に早くタッチ交代しないと大変なことになる。

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